テンゲンの取扱説明書にかなう物無し!
テンゲンメガドライブソフト取扱説明書全紹介
~中~
テンゲンの突っ込みどころ満載取扱説明書の紹介ページ、「中」編です。
テンゲン取説のファンキーさは勢いが衰えません。
今回はテンゲンの有名どころタイトル(スノブラなど)目白押しです・・・・・・があくまでメインは取説の紹介だ!
その7:007・死闘
1993年5月14日発売
007(ジェームス・ボンド)のゲームといえばニンテンドウ64のゴールデンアイが有名かと思いますが、007のゲームはだいぶ前から、そして今も出続けています。
英語版Wikipedia:James Bond (games)
上記リンク先の表の1993年、James Bond: The Duel が本ゲームに相当します。
ビッグネームが冠にあることもあり、今回説明書はいつも以上に結構気合入ってます。
そんな007・死闘のマニュアルの表紙:
007は5度死ねる。(コンティニューは1回)
映画の「007は2度死ぬ」に引っかけてますねぇ。「007は2度死ぬ」って確か日本が舞台でしたっけ。
5度死ねるのは残機(説明書中ではライフと表記)が4だから。4+スタート時の1で5。
しっかしプレイ中ジェームス・ボンドが無駄にしゃきしゃき気持ち悪いぐらい動きます。
このころの洋ゲーはキャラクターの動き無駄に滑らかなんですよね~。
プリンスオブペルシャとか、アウターワールドとか。
とりあえず美女に相当なこだわりが見える遊び方説明となっております。しかし少々暴走気味なところもあり、
救出されて大喜びの美女、
「やった、ラッキー!はっぴー!うれぴー!バンザイ!ボンド様好きよ!!」。
照れるボンド
「朝飯前でござる」。
あんた、どこの生まれじゃ!
と、こっちが突っ込みたいところを先に突っ込んでいます。
あとこのページでもうひとつ好きなのは
海の中には人食い鮫がウヨウヨ。
カマボコにして、しょうゆとワサビで食べればおいしそうだね。
カマボコをわさび醤油で食うのがおいしいのが同意しますが、どう見てもそういう状況じゃないよね!
あと、今回テンゲンおたくが各ページ下段欄外に出張です。
「この世の終わりの翌日」とは・・・・実に斬新な表現だ。
で、本編のテンゲンおたく。
読者がゲームの面白さに文章が暴走ぎみ。それをそのまま載せちゃうテンゲンおたよりクラブ。
感想を送る方法に固有名詞が入っちゃってもOKOK!
その8:スノーブラザーズ
1993年5月28日発売
さてテンゲンのメガドライブソフトの中でも一番入手難度が高いと思われるソフトの登場です。
お高い理由は東亜プラン移植ものだからでしょうか。
当時東亜プランのシューティングは難度高くて初心者殺しとか言われてましたが、スノーブラザーズのようなアクションはライト層向けでした。
で、取説表紙。

鈴を取ったらひとりっこ(なんで?)
・・・・・・・・・いやマジでなんで?
答え。

あーなるほどねー・・・・・・・ってそんなん分かるかーい!!!

スノーブラザーズは取説にあまりツッコミどころがないんですが、唯一大きくツッコミたいのが
歌詞!
テンゲンが後付けでつけた歌詞だと思いますが前半はともかく後半の歌詞は結構適当。
とはいえそれなりハマっていて歌えないことはないです・・・・・・・と思う。
しかしツッコミどころ少ないように感じるには007・死闘に気合入れすぎたんでしょうかね。
007・死闘 1993年5月14日
スノーブラザーズ 1993年5月28日
ということで短いですが最後にテンゲンおたく

女性からのお手紙特集。
開発スタッフにラブレターが来てしまいそれを乗せちゃうのがテンゲン流なのか。
かっくいい(原文ママ)コーナー名も相変わらず募集中。貢ぎ物(やはり原文ママ)も募集中。
採用された方は世界の一流DCブランドがもらえるそうです。
この辺のくだりは毎回びみょ~に違うんですよね~。芸がこまかいというかなんというか。
で、次回は6月14日のスラップファイトですか・・・・・・
テンゲンの製品リリース頻度は結構高いです。毎月発売しているケースも。
その9:スラップファイト
1993年6月11日発売
スノブラのテンゲンおたくで6月14日発売の予定が前倒しで6月11日になりました。
スラップファイトも東亜プランシューティング。比較的簡単なほう。
さらにこのメガドライブ版はスラップファイトMDというメガドライブ専用オリジナルモードがあり、オリジナルモードのほうがより簡単になっていると思います。
さて、取説表紙。

終わりなき戦闘への「お誘い」なのがテンゲンらしいところ。
終わりなき戦闘の始まりとか、終わりなき戦闘への序曲とかだとそれっぽいんですが、そこをあえてお誘い。
でも終わらなき戦闘に誘われても困る。
なんだか怪しげなストーリー紹介兼遊び方説明がついています。

謎の穴埋め。テストみたいです。
というかテンゲンの説明書ならいきなりテストが出たとしてもなんら不思議ではない。
答えは次のページの一番下に。

今回は、皆様によりいっそうの感情移入をしていただくために、あえてストーリー中の固有名詞を空欄とさせていただきました。
お好みの惑星名、シップ名などをご記入の上、お楽しみください。ほほほ。
ということで、地球だろうがタトゥーインだろうが、ソルバルウだろうがボストークだろうがなんでもいいわけですね!
アーケード版のストーリーは超光速戦闘機レオパルドに乗って人工頭脳ガウディーを破壊するって話だったはず。
スラップファイトのパワーアップ方式ははグラディウスのような方式です。
各種武器について説明がありますが・・・・

ショット!(声を出して武器名を言うと楽しさ倍増)
となっており・・・・・
と、声の出し方の例を教えてくれます。
個人的にはレーザーが気になる。ドイツ人のような巻き舌でレーザー・・・・・
辞書上ではドイツ語でもレーザーはLaserでした。読みは・・・・分からない・・・・。
さて、最後にテンゲンおたくです。
今回はテンゲンおたく向けのはがきではなくアンケートはがきから横取りの模様。
テンゲンのラインナップならマーブルマッドネスは期待しますよね。
ハードドライビンの続編のレースドライビンはプレステやセガサターンで出ています。
しかし、次回がすでに決まってるって、すごいなぁ。しかもスラップファイト発売の2週間後。
ほんとこのころのテンゲンは怒涛の勢いでゲーム発売しておりました。すごい!
その10:スティールタロンズ
1993年6月25日発売

この年は5月6月と2タイトルづつです。
スティールタロンズはポリゴンを使ったヘリシミュレータで、アーケードではかなり本格的な筐体となっていたようです。
Googleの画像検索などでsteel talons arcadeなどと検索すれば出てくるでしょう。
それをメガドライブ用にいろいろいじって移植したのがこのスティールタロンズ。
「スティールタロンズ」というヘリの精鋭部隊となり、数々のミッションをこなしていきます。
メガドライブできっちりピッチ・ロール・ヨーの3軸コントロールを再現可能です。
わりと普通の方法と、予想だにしない方法で!

テンゲンの取説表紙は出落ちの場合とまじめな場合とありますね。今回まじめでした。
で、遊び方の説明。教官が指導してくれるようですが。

申し送れたが私は曹長のスティーブ・タロウである。
名前がダジャレ!
しかも両方とも名前!(ファーストネーム)
HARAKIRIにおけるJ.S.スタインバーグこと中村横田さんばりのネーミングです。
この場合でいうとタロウが苗字になるのか・・・・・・まぁないとは言いきれないですがテンゲンのことなのである程度確信犯かもしれません。
で、先ほどちょっと話した3軸の操縦方法ですが、通常はCボタンを押しながら方向キーを押すことで上昇・下降とヨーを実現します。
Cボタンを押さないとピッチとロール。
が、しかし!
テンゲンは「こんな方法はどうだい?」と提案してくれた!
2人で操縦して
プレイヤー1が機首上下・左右傾斜(ピッチとロール)
プレイヤー2が上昇・下降と水平旋回(ヨー)
を担当
と。
いやー、かなり難しいでしょ、それ。
で、自分の足を使ってパッド2つ操作するのが第2の使い道、とある。
これはすごい。
電波新聞社が出していたXE-1 APに対応していればかなり操作ましになっただろうと予測される。
※アフターバーナー2プレイに最適なアナログ操作対応コントローラ。その形からカブトガニコントローラとも言われていました。
実際のところ、Cボタンによる操作でなんとかいけます。
ということで、テンゲンおたくです。
へそのゴマを送ろうとする読者にも紳士に対応。
あとポリゴンRPGに対する回答が時代を感じますね。
このころのポリゴンでは人物の表現など夢のまた夢でした。
お手紙募集の内容がいつものに比べ増えてます。奇怪な写真とお嫁さん。
お嫁さんは伏線があったのでよいとして、奇怪な写真はなんで?
採用された人へのプレゼントは相変わらずです。
その11:マーブルマッドネス
1993年8月13日発売
はい、「ザ・洋ゲー」とも言うべきマーブルマッドネス。
2面の曲が有名ですね。
日本でコンシューマ版は当時メガドライブ版しかありませんでした。
現在はPS2のゲーセンUSAでプレイ可能です。
本来トラックボールでプレイするゲームなのですが、当然メガドライブにトラックボールはありません。
その代わりセガマウスに対応。もっとも十字キーでもプレイに支障はない、と思う。
取説表紙。
ハイローラーズ(High Rollers)ってのはマーブルマッドネスにおけるハイスコアのこと。
各ページ相変わらずテンゲン節炸裂してますが、ここでは「攻略のポイント」ページを紹介したいと思います。
いやはや、時代を感じさせる文言がかなり多いです。妖怪人間やら、淀川氏やら・・・・・ポリンキーは1990年発売。
1993年かぁ。
バブル崩壊は1990年ぐらいから少しづつきて、1993年というと完全に崩壊してました。
その辺が最後の一句にちょびっとこめられてるのかも。
次に敵と障害物。
相変わらずポリンキーネタ引っ張ってますが、ニューロとかファジーという言葉も。
懐かしい。
ファジーは1990年の流行語大賞になってます。
Yes/No以外のあいまいさ(Fuzzy)を機能として家電に組み込むのが流行ってました。
そしてメガドライブのソフトなのに何故かPCエンジンの話が・・・・・いいのか?
マーブルマッドネスは当初PCエンジンで開発していたみたいですね。
32ビットのくだりがありますが、調べてみるとAtari System 1というシステム基盤で動作していたようです。
こいつのメインプロセッサがMC68010というマイクロプロセッサで16/32ビット動作。
ただ海の向こうではNES版が存在してたんですよ。
なので8bitでも再現は出来たんでしょうけど、そもそも売れるかどうか、という問題もあったんでしょうねぇ。
メガドライブはどちらかというと洋ゲー多かったですし。
音のこだわりは当時としては珍しかったFM音源(YM2151)をつけてたことに由来します。
メガドライブはもともとFM音源標準装備(YM2612)、ファミコンはPSG、PCエンジンは波形メモリ音源。
その辺もメガドライブが選ばれた理由でしょうか。
とにかく、テンゲンが移植に際して非常にこだわりをもっていたことが分かります。
さて、最後にテンゲンおたく。
RBI4のプレイ感はまさにこの内容のとおり。
RBIシリーズは続編出ていますが、日本では発売されなかったようです。
その12:ガントレット
1993年9月17日発売
これまたマーブルマッドネスとタメを張るだろう有名洋ゲータイトル。
やはりマーブルと同じように海の向こうではNES版をはじめ各機種に移植されてましたが、日本ではこのメガドライブ版のみでした。
今ならXbox360のXBLAにて遊べます。
が、メガドライブオリジナルモードがいくつか付与されており、その辺はメガドライブ版じゃないと遊べない!
これが重要。
取説表紙。
渡る世間に鬼だらけ(ジェネレータのせいだよ)、と。
そうですね、ガントレットはジェネレータを破壊していくゲームです。
というかジェネレータを破壊しないと無限に敵が沸き続けます。
もう画面の半分以上敵ということもザラ。
多人数・連コインするのを前提に作られてるので、やたらめったらプレイするのにお金必要なゲームでした(アーケードは)。
しかしそれがメリケンアーケードゲームスタイル。知らないもの同士がひとつの筐体を囲ってやんややんや楽しむ、らしいです。
ゲーム自体はRPG「風味」のシューティング要素を多く含んだアクション、というちょっと説明が難しいジャンルです。
テンゲンは家庭用に移植するに当たって何らかのおまけ要素を付与してくれる場合が多いのですが、このガントレットでも同様。
- RPG色が強くなったクエストモード
- 対戦のバトルモード
- パスワード付きで長時間プレイになりがちなガントレットを途中でやめることの出来るレコードモード
と通常のアーケードモードに加え3つ新たなモードが付与されています。
より家庭用向けになった、という感じでしょうか。
さて、このゲームがRPGみたいなアクションみたいなシューティング、ということは理解いただいたかと思います。
ということで、バシバシいきます。
このガントレットのマニュアルページ数多いんです。50P近くあるので抜粋気味で。

プレイヤー選択画面説明。
バルキリーさん(♀)が指名待ちです。

伝染と伝説は同じようで違うね。
これを見てから伝説の文字列が伝染に見え出しました。
ゼルダの伝染。伝染のオウガバトル。龍が如く4:伝染を継ぐもの・・・・・・
あまりにも伝という字を見すぎたせいかゲシュタルト崩壊起こしそうだ。

らんらんらん・・・ってR.B.I.ベースボール4のときの表紙じゃねーか!
明日もこれでばっちりだ!

またまたテンゲンマニアでないと分からない内容です。
バトルモード(対戦)の説明ということで ピットファイターのBUZZとKATOがゲスト出演。

電車の切符を買うための最後の100円をガントレットに使ってしまい
5時間もかかって家にたどり着いたという経験をお持ちの方はこれしかない!
これは・・・・・実話のような気がする・・・・・・
上述のとおり、とにかく金のかかるゲームですからねぇ。
秘密基地はともかく、ガントレットのBGMは超秀逸です!
BGMをつけたのは大正解!
サンプリング47番のキュートな「エルフのお食事」や、何度も聞いていると本気で腹が立ってくる、64番「シーフの声」などが
個人的にはお勧めですが、バルキリーの声も大人の女性な感じで
なかなか…えへへへ……
実際に聞くと大人の女性というよりなんつうか、筋肉質というか、ボディビル的なというか・・・・お察しください。
全体的に食事のボイスは楽しそう。
FAQのコーナー。マニュアル担当の方はほんとバルキリーが大好きのようです。
海外にはアップライト筐体「ごと」保存していたりする人も時々みかけますねぇ。
日本は部屋が狭いからしょうがない!
ということで、最後にテンゲンおたくです。
1990年代前半、まだ通信販売とかで簡単にゲームが買える時代ではありませんでした。
どうしても欲しいソフトは予約してました。
採用された方のプレゼントに世界の一流DCブランドが復活。
やっとテンゲン取説紹介「中」は終了。
良作続きで説明書も少々濃い内容になった・・・かと。
最後の「下」へと続きます。
テンゲンの勢いは最後もその後も止まりません!
テンゲン取説紹介「下」を見る