ウォー・シミュレーションゲームのシステムの多くはターン制かリアルタイム制だと思われます。
ですが、プロット制というものがあるというのを知りまして。
プロット制は各プレイヤーの行動を事前に決めておき、その結果を同時に処理していく、というもの。
半リアルタイムという表現がわかりやすいかと。
そんなプロット制を取り入れたゲームの一つが「鋼鉄の騎士」。戦車戦をモチーフとしたSLGです。
スーパーファミコンで3作出ているうちの1作目をプレイしました。
・・・・・まぁーこのゲーム難しいんですわ。
第二次大戦中の独ソ戦がテーマでプレイヤーはドイツ側。いくつかの都市を経由してモスクワを占領すれば勝利。
従ってソ連側の戦車と砲を交えることになるのですが・・・・もうこれが硬いのなんの。
このゲームでは命中判定と貫徹判定が別になっており、弾が命中しても貫徹判定が通らなければダメージ無しです。
その代わり貫徹判定が通れば必ず戦車は大破(ユニット消滅)します。
なので装甲が硬いと命中しているのに止められねぇ!というどうしようもない状態です。
特に最初にT-34が出てきた時には段違いの装甲に「どうすりゃいいんだ?」としばし固まりました。
全然装甲抜けないんですよ。その時こちらの主力はIII号戦車G型。
III号戦車G型の場合再接近して側面か背後を狙わないと装甲が抜けません。
上記はNG。あと一歩詰めないとダメです。接近すればするほど反撃のリスクが上がるのは言わずもなが。
8.8cm高射砲があれば対処できたんでしょうけど、このゲームには出てこない。
再接近しなくても装甲を抜くことができるIII号突撃砲F型で対処するのがベターです。マニュアルにも書かれています。
そして更に追い打ちをかけるようにさらなる強敵がまっています。KV-1です。
KV-1はT-34を上回る装甲を持ち、III号突撃砲F型でも接近して背後か側面を取る必要があります
射撃方向が限られている突撃砲で背後を取るのは・・・・まぁ難しいですね。
そんなKV-1とT-34が一緒に攻めてくるもんですから勝てる気しねぇー。
最初からやり直し。先に進むのをやめて防衛に徹することとします。
防衛の方は基本有利ですので強力な戦車が登場するまで待ちます。具体的にはパンサーD型が出るまで。
配備時期をメモするのを忘れましたが、1943年早々に配備だったような気がします。
そのあいだに搭乗員も十分に育てておく。
パンサーD型が出てくればT-34やKV-1相手でも安心して戦うことが出来ます。
もちろんソ連側も更に強力な戦車を送り込んできますがパンサーが優秀なのでなんとか切り抜けられます。
装甲や貫通力はもちろんですが、機動力(=移動力)が高いのも優秀な点の一つでしょう。有利な場所を取りやすいです。
ただし、このゲームは運に左右されるところが多い。
再接近して背後から撃っても当たらない時は当たらない。更に敵の配置や進行ルートは都度変わる。
これらに対処するには出来る限り数の優位に立つことですかね。1対1は避ける。1台に2〜3台で相手ができるとよい。
これはうまく敵の移動先に自軍を配置出来たケース。右の橋から敵がやってくるので射程に入ったところで全車射撃。
4ユニットもいればなんとかなります。
防衛中心にしつつも少しづつ先に進みとうとう最終目的地のモスクワへ。
その過程で戦車もより強力なものが配備されています。
パンサーG型、ティーガー、エレファントと着実にパワーアップしてモスクワ戦ではキングタイガー。
もちろん敵戦車も強力になりますがこちらがキングタイガーならまず負けません。正面からの貫徹はほぼ不可能。
こちら側の搭乗員も育成を重ねて十分な練度となっており、射撃命中率も申し分なしです。
準備万全の上で突入したのでそれほど労せずにクリアとなりましたがエンディングではドイツが敗けたことが述べられます。
史実通りか・・・・・。
難易度がだいぶ高め(個人的には蒼天の白き神の座より難しいと感じた)ですが、純粋な戦車戦を楽しめる良いゲームですね。
あとT-34ショックも味わえます・・・・・・・いや味わいたくない。
ちなみにファミコン(正確にはディスクシステム)にもプロット制を取り入れたSLGが存在します。
19(ヌィーゼン)やフェアリーテイルなどが相当。