前回に引き続きアリス:マッドネス リターンズの内容についてちょっと考察。
例によってストーリーとちょっと外れた部分を私の予想まじりで考察したいと思います。
今回のネタはMoorgate Street Station(ムーアゲート・ストリート駅)。
ゲーム開始時は工事中で、最後になると完成しているのですが、ムーアゲート・ストリート駅って何?どこ?いつできた?という点を調べていきたいと思います。
ムーアゲート・ストリート駅自体はストーリーと大きくからみますが、その辺は無し。
まずムーアゲート・ストリート駅はロンドン地下鉄の駅で実在する駅です。
ここがその場所。現在はムーアゲート駅となっています。
ムーアゲート・ストリート駅は1865年12月23日開業です。
アリスがラトレッジ精神病院から退院したのは1974年11月。
ムーアゲート・ストリート駅の開業年とまったく合いません。あれ?
と、ゲーム中の工事の看板をもう一度見てみましょう
看板の内容をざっくり訳すと、
「ムーアゲート・ストリート駅は現在休業中です。
サークル線とメトロポリタン線の運行は制限されています」
ということで、考えるにムーアゲート・ストリート駅は開業しているものの工事のため閉鎖中。
地下鉄の延伸工事中だと思われます。
このメトロポリタン線ってのが世界で初めての地下鉄です。
開削方法という手法で掘られています。
開削方法というのは地面を掘って、トンネル構造物を入れて、また土を戻す方法。
初期の地下鉄はほとんどこの開削方法だそうです。
日本で最初の地下鉄(銀座線上野ー新橋間)も開削方法。
だからゲーム中ではみんな道路に穴掘ってるんですね。
サークル線は正確にはミドル・サークル線をさしてると思われます。
で、ムーアゲート・ストリート駅周辺の駅の開業年を調べたところ、お隣のリバプール・ストリート駅の開業が
(ミドル)サークル線とメトロポリタン線では1975年。
アリスは1974年11月にラトレッジ精神病院を退院し、ナース・ウィットレスの紹介でバンビー博士のところへ住み込みで働いています。
ミドル・サークル線は1875年7月12日にムーアゲート駅からビショップスゲート駅(現在のリバプール・ストリート駅)まで延伸されています。(Wikipediaより)
ということでムーアゲート・ストリート駅は現在のムーアゲート駅であり、ゲーム上で地下鉄が完成したのは(つまり物語の最後)はこの辺の時期が怪しいと予想。
もちろんそれ以降の可能性もありますけど。
ゲーム開始から終了までの間にどのくらい時間が経過したかの描写は確認できませんが、上記を当てはめれば少なくとも2,3ヶ月、場合によっては半年近く経過していたとしてもおかしくはないと予想します。
ところが。
アリスが働いているHoundsditch Home for Wayward Youthはムーアゲート・ストリート駅の反対側にありましたね。
しかし、Houndsditch Home for Wayward Youthが実際にHoundsditchにあったとしたらこの辺。
Houndsditch Home for Wayward Youthを出たあとにWhiteChapel Marketにいきますが、実際の地図上でもHoundsditchからWhiteChapel RoadをへてWhiteChapel Marketへいくことができます。
※上記の地図で右側のオルドゲート駅(アルドゲート駅)の先がWhiteChapel Roadで左側のリバプール・ストリート駅の先がムーアゲート駅(ムーアゲート・ストリート駅)。ズームアウトさせると分かります。
うーむ、微妙に矛盾してます。
どっちが正しいのか分かりません。
・・・・・ま、正確さが必要なわけではありませんし、ムーアゲート・ストリート駅とHoundsditch Home for Wayward Youthが離れちゃってるのは「ゲームだしそういうもんだ」ということで。
ちなみに海ガメモドキが不思議の国で管理をしていたLooking Glass Line(鏡の国の鉄道)。
鏡の国のアリスの原題がThrough the Looking-Glass, and What Alice Found Thereなのと、鏡の国のアリス序盤で列車が出てくることと関係していると思われます。
鏡の国のアリスではアリスはチェスのこま、ポーン(将棋でいう歩)になっているのですが、チェスのルールだとスタート地点にいるポーンは初手に2マス動いていいことになっています。その2マスの移動を列車での移動であらわしていると思われます。